賠償金等について相談する専門家選びのポイント
1 弁護士に頼むべきか,行政書士に頼むべきか?
サポート内容や費用のいずれの点からも,弁護士に頼むべきです。
弁護士は,交通事故の損害賠償請求,後遺障害申請等を含め,法律業務全般について代理人になれるのに対し,行政書士は,法律の解釈に争いがありますが,後遺障害申請について紛争性のない部分の書面作成のみができ,後遺障害結果に対する異議申立て,示談交渉,裁判等の代理人にはなれないので,結局これらについては別途費用を払って弁護士に依頼せざるを得ません。
また,後遺障害申請は行政書士もできますが,事件全体を一括して受任できる弁護士の方が,行政書士よりも費用が安い傾向にあることからも,弁護士に頼むことをお勧めします。
なお,行政書士の中には,争いのある事件に関与するなどの違法行為をし,かつ,高額の報酬を請求している者もいるようなので十分な注意が必要です。
2 では,弁護士はどう選ぶべきか?
依頼した弁護士によって,治療を受けられる期間,認定される後遺障害の等級や,賠償額に大きな差が出てしまうことも少なくありません。
ですので,弁護士は慎重に選びましょう。
弁護士を選ぶ際には,①医学に関する知識,②医療機関についての情報,③公開されていない内規なども含めた後遺障害の認定基準の詳細な知識,④賠償額の算定基準の知識などが十分であるかという点に加え,⑤親身になってくれるかとか,事件に取り組む姿勢などの人柄面も重視することが大事です。