東区の交通事故関連地域情報
交通事故治療中に転院する場合のタイミング
1 転院を考えるケースの例
交通事故に遭い通院を続けているものの、なかなか改善しているように感じられないということもあるかと思います。
交通事故のケガは、一度の治療で完全に良くなるということは少ないため、数回の治療で判断するのは早すぎるかもしれません。
ですが、しばらく通院し続けているにもかかわらず治療の効果が実感できない場合は、適切なアプローチを受けられていない可能性があるため、転院を考えるきっかけになるかと思います。
また、交通事故の現場近くへ通院しているけれど、通院先が自宅や職場等から遠く、通院を続けるのが難しいと感じる場合もあるかと思います。
交通事故のケガを改善するには、定期的な通院が必要なことが通常であり、通いやすさも重要となるため、そのように感じるのであれば転院をした方がよいかもしれません。
2 転院のタイミング
転院する必要性を感じたら、なるべくお早めに転院するのがおすすめです。
転院するまでに時間がかかり通院の間隔が空いてしまうと、ケガの改善に時間がかかったり、保険会社に実際よりも軽い程度のケガだと誤解されたりすることもあるためです。
また、1で紹介したような場合に転院することなく通院を続けると、通院がおろそかになってしまい、ケガが良くならないままになってしまうおそれがあるため、注意が必要です。
交通事故治療の通院先を選ぶ際のポイント
1 通いやすいかどうか
交通事故によるケガでは、一度の治療で回復するということは少なく、通院を続ける必要があることがほとんどです。
ペースを保って通院しないと、せっかくケガが良くなってきていたとしても、通院していない間に状態が元に戻ったり悪化したりする等、通常よりも通院に時間を要することになる可能性があります。
そのため、一定のペースで計画的に通い続けられるかどうかということが通院先を探す上で大切になってくるかと思います。
お勤め先やご自宅の最寄り駅から歩いて行ける距離にあるか、車でも通院できるよう駐車場があるかなど、ご自身の生活に合わせた通院ができるかどうかに着目してみることをおすすめします。
2 交通事故治療を得意としているか
また、交通事故の治療を得意としている院であるかということも重要です。
交通事故のケガは、見た目には現れないことも多いため、治療にあたって経験や知識が必要とされます。
適切にケガへアプローチできていないと、治療の効果は一時的なものにとどまってしまい、早期の回復が難しくなってしまうおそれがあります。
交通事故治療を得意としている院であれば、ケガやその原因部分に適切にアプローチでき、より早く回復できる可能性が高くなるため、通院先を選ぶ際にはこうした点にも着目するとよいかと思います。
交通事故の治療の流れ
1 カウンセリング
まずは、現在のお身体の状態や交通事故の状況などについて聞かれることが一般的です。
ご本人のお話を通して、ケガや痛みの程度などを把握していきます。
事前にお身体の状態や事故時の状況を整理しておけるのがよいですが、事故直後に落ち着いて整理するのも難しいと思いますので、そのときにわかる範囲でお話ししいただくのがよいかと思います。
2 検査
お身体の状態を実際に確認するために、触れたりお身体を動かしたりして、筋肉の腫れや硬直などを確認します。
上記の方法以外にも、レントゲンやエコーなど様々な方法で検査を行うこともあります。
検査を通して、どの部分が原因となって痛みなどを引き起こしているのかを調べていきます。
3 治療
原因を突き止めたら、その部分にアプローチするための治療を行います。
筋肉の硬直によって痛みが生じている場合は、血流を改善させるために、電気治療や温熱療法によって原因部分を温めたり、手技でほぐしていったりと、その原因に合わせた治療が行われます。
このとき、もしも加減が身体に合っていないと感じるような場合には、我慢して治療を受けてしまうと、お身体が緊張してしまい、治療の効果が得づらくなってしまうため、遠慮なさらず伝えていただくとよいと思います。
交通事故の治療を受けるタイミング
1 事故の直後
このタイミングで治療を受け始めていただくのが、一番よいかと思います。
この初期の段階で、適切な治療を受けることができれば、生じている痛みが慢性化してしまうのを防ぐことができたり、早く解消させたりすることができる可能性が高くなるためです。
ですが、交通事故に多いケガは、直後に不調が出ることもありますが、数日後、遅いと1週間ほど経ってから痛みやしびれなどの不調が現れてきます。
これは、事故の直後は身体が興奮状態にあり、実はケガをしているということに気づきにくいためです。
以上から、事故に遭ってから何も感じなかったとしても、検査を受けていただくことをおすすめします。
2 不調が生じてから
事故から時間が経って治療を受けるタイミングとしては、何らかの不調が現れ始めたときが考えられます。
交通事故に多いケガは、めまいや吐き気、頭痛など、交通事故に遭ったことと関係ないように思われる不調が現れるという特徴があります。
そのため、ただ単に体調が悪いだけだと思ってしまい、放置してしまうケースも多いようです。
治療を受けないと、上にも書いたように、不調が慢性化してしまうおそれがあります。
ですので、事故後、お身体に何らかの不調が生じているのであれば、お早めに治療を受けていただくとよいかと思います。
交通事故のケガの治療前の検査
1 レントゲン・CT・MRI
レントゲンとCTは、X線を用いて行う検査で、事故でケガをした部位に、骨折や脱臼などが生じていないかを確認するための検査です。
CTは、骨の状態に加えて、脳の状態も確認することができます。
一方、MRIはX線を使用しません。
MRIは、正面からだけでなく、様々な角度で身体を撮影でき、筋肉や靭帯などの状態を確認するために使用されます。
2 お身体に触れる・動かす
実際にお身体に触れたり、動かしてみたりします。
交通事故に多い首や腰の痛みは、事故の衝撃で筋肉が損傷を受けたことによるもののため、筋肉が腫れていないか、可動域が制限されていないかなどを確認し、治療の方針を決めていきます。
お身体に触れたり動かしたりするため、Tシャツやジャージなど動きやすい服装にしていただくとよいかと思います。
3 通院するならきちんと検査を行う院へ
交通事故に多いケガは、一人ひとりケガをした部位や筋肉・関節の損傷の程度が異なります。
このケガに対してはこの方法という決まりきった治療ですと、原因部分へ適切にアプローチできず、根本からの改善までに時間がかかってしまう可能性もあります。
つまり、しっかりと検査で原因部分を突き止めてから、どのような治療なら突き止めた原因へ適切にアプローチできるのか吟味する必要があります。
したがって、検査をしっかり行った上で治療をする院へ通院されるのがおすすめです。
交通事故の治療にかかる費用
1 被害者側の負担は原則としてありません
交通事故に遭ってケガをされてしまった場合、治療にかかる費用は、原則として相手側の自賠責保険もしくは任意保険から支払われることとなります。
そのため、被害者の方が治療費を払うことは一般的にありません。
交通事故との因果関係が証明できるケガで、かつ必要だと認められる治療に限られますが、窓口で支払いをすることなく通院していただけます。
保険会社によっては、一旦被害者の方が立て替え、まとめて請求する形式をとっている場合もありますので、確認していただくとよいかと思います。
ただし、被害者の方にも過失がある場合は、費用を負担する必要があります。
2 被害者側にも過失がある場合
被害者の方にも過失があると認められた場合は、治療費は過失割合に応じてご自身でも負担しなければなりません。
支払いに、ご自身が加入されている自賠責保険や人身傷害保険を利用できる場合もあります。
人身傷害保険では、過失割合に関係なく保険金が支払われ、場合によっては損害のすべてが補償されることもあります。
保険が利用できれば、費用の心配なく治療に専念できますので、契約されている保険の内容も一度ご確認されることをおすすめいたします。
交通事故の治療において大切なこと
1 早めに検査を受ける
痛みなどが出ていなかったとしても、早めに検査を受けに行くようにしましょう。
事故の直後は自分で冷静になっているつもりでも、身体は興奮状態にあり、ケガをしていることに気づきにくいものです。
また、時間が経ってからだと交通事故によるケガだという証明が難しくなり、加害者へ通院費を請求することができなくなるおそれもあります。
レントゲンやMRIといった検査を受けて、ケガの状態を一度確認してもらってください。
2 気になることはすべて伝える
通院する上で大切なのは、自分の身体の状態を都度適切に通院先の先生に伝えることです。
痛みや不調を伝えていない場合、本人も気になっていない・ケガが治ったなどと思われてしまい、治療の対象にならないこともあります。
しかし、交通事故に遭った直後は気が動転していたり、初めて行くところだと緊張していたりと、自分の身体の状態を適切に伝えるのは難しいかもしれません。
ですので、言いそびれてしまったり、後から痛みが出てきた箇所があったりする場合は、次回の通院の際に伝えられるといいでしょう。
身体の状態を正しく把握することで、先生もケガの状態に合った的確な治療方法を選ぶことができます。
ケガの早期回復にもつながりますので、気になる箇所は先生へすべて伝えられると、効果的な治療を受けることができるのではないかと思われます。